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I.医薬品に関連する医療事故防止対策について


1.誤用を招きやすい剤型をした医薬品の注意表示の改善

 容器,剤型などから投与方法を誤りやすい以下の薬剤について,注意表示の方法を改善することとした。対象製品については,順次表示ラベルの改善が行われる予定である。

(1)バイアル又はアンプル入り経口剤及び外用剤

 バイアル又はアンプル入りの経口剤,外用剤は,注射剤であるとの先入観を与え,また,容器から薬剤を採取するのに注射筒が用いられるため,誤って注射してしまうおそれがあることから,このような誤用を防止するために以下の対策を実施する。

1) 直接の容器に「禁注射」の文字,使用方法又は投与経路を表す文字を記載する(図1)。
2) 注射筒を用いて薬液を採取した後,誤って注射されることがないように,注射筒に貼付可能な「禁注射」の文字を記載したシールを医薬品のパッケージごとに添付する(図2)。

(2)錠剤,カプセル剤等の剤型をした外用剤

 錠剤やカプセル剤の剤型をした外用剤は,経口剤であるとの先入観を与えるため,誤飲を招くおそれがあることから,これまでもPTPシートなどの内袋に「飲まないで下さい」などの表示がなされてきたが,注意表示を「のまないこと」の文字に統一し,より目立つように表裏に記載するよう改善を図る(図3記載例1)(図3記載例2)。

(3)点眼剤に類似した容器の外用液剤

 点眼剤に類似した容器の外用液剤については,誤って点眼されるおそれがあり,これまでも水虫薬の直接の容器に「目には入れない」旨の表示が行われているが,誤用防止対策として,「目には入れない」旨の表示を販売名が記載されている付近に目立つように赤枠内に赤字で記載するよう改善を図る(図4)。

<関連通知>
・「医療事故を防止するための医薬品の表示事項及び販売名の取扱いについて」
 (平成12年9月19日医薬発第935号)

2.PTPシート等の内袋への販売名,規格・含量等の明記

 医薬品の誤投与を防止するためには,調剤時,投薬時及び患者の服用時に容易に確認できるよう,PTPシートに販売名,規格などが記載されていることが重要であることから,医薬品の内袋であるPTPシートなどに和文販売名,英文販売名,規格・含量等が記載されるよう改善を図る(
図5)。
 今後承認される品目については,一定のルールに基づく表示が行われる予定であり,既存の製品についても可能なところから順次改善される予定である。

<関連通知>
・「医療事故を防止するための医薬品の表示事項及び販売名の取扱いについて」
 (平成12年9月19日医薬発第935号)

3.誤認されやすい医療用医薬品の販売名の改善

 医療用医薬品の販売名については,販売名の一部を省略して記載した場合に,省略された販売名と同一の販売名の医薬品があることが誤投与を招く原因となるおそれがあることから,医薬品の販売名は,ブランド名に剤型及び規格・含量の情報を付記したものとすることを原則として定め,今後承認申請を行うものについてはこれに従い命名することとなる。

例)○○○カプセル25mg
<関連通知>
・「医療事故を防止するための医薬品の表示事項及び販売名の取扱いについて」
 (平成12年9月19日医薬発第935号)



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1.輸液ラインに接続不可能なシリンジ等の経腸栄養ライン関連製品

 経腸栄養ラインに投与されるべき薬剤が誤って輸液ラインに投与されることがないように,経腸栄養ラインの関連製品を輸液ラインとは物理的に接続が不可能な規格とする基準を制定した(
図6)。
 平成12年11月1日現在で入手可能な製品については別表のとおりであり,今後,順次導入される予定である。

(1)注射剤以外の液剤の採取,投与等に使用されるシリンジ

 注射剤以外の液剤の採取,投与等に使用されるシリンジについて,筒先を注射筒のものより太くし,着色するなどの基準を制定し,通常の注射筒が接続できる輸液ラインには物理的に接続できないシリンジの供給を促す。
 なお,本基準に適合するなど,表示,形状,色により,通常の注射用の注射筒と明確に区別できる場合には,薬事法上の承認は不要とし,迅速な提供ができるようにする。

(2)薬液採取用針

 バイアル入り経口剤などの採取にあたってはシリンジとともに針が不可欠であるので,以下の条件を満たした薬液採取用針の開発及び供給について積極的に取り組んでいただくことを医療用具の関係業界に依頼した。

1) 注射筒に接続できないこと
2) (1)のシリンジに接続できること
3) 人に容易に刺さらないこと
4) バイアルに刺さること
(3)経腸栄養ラインの構成品

 栄養チューブ,三方活栓等経腸栄養ラインを構成する医療用具間の接続部について,(1)のシリンジが接続できる太さのものとする基準を制定し,輸液ラインの接続部とは物理的に明確に異なるものとする。
 なお,基準に適合する製品は迅速に承認審査を行い,これら製品の早期供給を図る。

<関連通知>
・「医療事故を防止するための医療用具に関する基準の制定等について」
 (平成12年8月31日医薬発第888号)
・「医療事故防止に資する医療用具(注射筒型手動式医薬品注入器用針)の開発及び供給の促進について」
 (平成12年9月8日医薬審第1049号,医薬安第107号)


2.輸液ラインの接続部の離脱防止

 輸液ラインの離脱による出血などの事故を防止するため,輸液ラインを構成する医療用具の接続部について,ねじ式のロック式接続部とする基準を制定し,離脱防止機能付き製品の普及を図る。
 なお,基準に適合する離脱防止機能を新たに付与した製品については,迅速に承認審査を行い,これら製品の早期供給を図る。

<関連通知>
・「医療事故を防止するための医療用具に関する基準の制定等について」
 (平成12年8月31日医薬発第888号)